こんにちは、KENです。
お待たせいたしました!
今週は“例の革ジャン”について徹底レビューをしていきたいと思います!
レビューする革ジャンはこちら…
そう!『iame (アイエイム)の革ジャン』です!
以前iameのブランドについてピックアップした際、かなり多くの反響をいただきました。
今回は満を持して、そんなiameの革ジャンをレビューしていこうというわけです!
果たしてiameの革ジャンとはどのようなプロダクトなのか?
そして気になるその評価とは?
iameの革ジャンについて徹底的に見ていきたいと思います!
事前にお伝えしておきますが、今回も案件でもなんでもありませんので、僕が本心で思った内容をまとめています。
ぜひ最後までチェックしてみてください!
iameのレザージャケット
“iame(アイエイム)”は2022年の10月に立ち上がったばかりの、新生レザーウェアブランド。
アパレル未経験の方が1人で立ち上げたブランドということで、僕自身かなり興味を持っているブランドさんです。
ブランドの詳細については、前回の記事で詳しくまとめていますのでこちらもチェックしてみてください。
>【レザーウェアブランド「iame」とは?】
で!ここからが本題。
その時もチラッとお話ししたように、今回iameにサンプルのレザージャケット1型をお貸しいただきました。
お借りしたレザージャケットがこちら↓
【GUILTY】innocent 70s blue ¥187,000~
こちらはブランド2ndモデルとなる“GUILTY(ギルティ)”。
iameの新作モデルです。
今回はこのレザージャケットを基に、iameのレザージャケットを詳しく見ていきたいと思います。
iameのレザージャケットのデザイン
まずはiameのレザージャケット(GUILTY)の“デザイン”を見ていきます。
パッと見て印象的なのはこの色味ですよね。
この色味については後ほど触れますが、GUILTYというモデルは“(ターコイズ)ブルー”一色のみの展開。
デザイン自体はかなりシンプルに設計した、ダブルライダースジャケットになっています。
このモデルの最大の特徴とも言えるのが、ファスナーポケットの配置。
王道のライトニング型やサイクロン型とも違った、オリジナルのデザインとなっているようです。
後から着用したイメージもご紹介しますが、結構このファスナーポケットのデザインが効いてくるんですよね。
襟も小ぶりで、全体的にかなりすっきりとした印象。
どちらかというと“キレイめ”なテイストのダブルライダースジャケットですね。
iameのレザージャケットのディテール
続いてiameのレザージャケット(GUILTY)の“ディテール”を見ていきます。
まずダブルライダースの顔とも言える“襟”。
前述したように、襟元はかなりすっきりとした作りになっています。
襟の大きさもそうですが、一般的なダブルライダースに見られる、スナップボタンも排除しています。
そして革ジャン好きであれば気になる“ファスナー”。
ルイスレザーで使用されていることで知られる、イギリスのファスナー“CLIX(クリックス)”ジップを採用。
この辺りはデザイナーさんの革ジャンルーツが反映されているポイントではないでしょうか。
ちなみに袖元も同じく“CLIXジップ”仕様になっています。
ファスナーテープはヴィンテージ調のベージュカラー。
そしてめっちゃ細かいポイントなのですが、ファスナーの引き手はシルバーなのに対してエレメント(歯の部分)はアンティークゴールドカラーになっています。
おそらくファスナーテープに馴染ませるための仕様だと考えられます。
こういった他のブランドではやっていない、細かい拘りって好きです。
裾元はサイクロン型でもお馴染みの“フラップベルト”仕様。
よく見ると本来あるはずのステッチが入っていません。
ステッチを省くことで、よりスタイリッシュな印象に仕上げたのだと考えられます。
いいですね。
全体的にかなりこだわりが詰まっている、ややヴィンテージライクなディテールに仕上がっています。
iameのレザージャケットの革
次にiameのレザージャケット(GUILTY)に使用されている“革”を見ていきます。
皆さんここが一番気になるポイントではないでしょうか。
GUILTYで使用している革は、姫路のタンナーで作製されたフルベジタブルタンニン鞣しの“ホースハイド(馬革)”。
厚みは1.3~1.5mm。
そして、エイジング好きには嬉しい茶芯仕様の顔料染め。
お借りしているのがサンプル品なので、すでに所々から茶芯が顔を出しています。
また襟元や裾は裁縫い仕様となっています。
茶芯レザーを活かした、クラフト感あるディテールに仕上がっています。
ちなみに裏地はキュプラ100%仕様です。
iameのレザージャケットの着用イメージ
そしてiameのレザージャケット(GUILTY)の“着用感とシルエット”になります。
(170cm/55kg M[2]サイズ着用)
僕の体格ですとこのサイズがジャストですね。
ロンジャンらしい、スタイリッシュですっきりとしたシルエット。
アームホールも太すぎず細すぎずで、かなり僕好みのシルエットです。
人によっては「着丈がもう少し短い方が好み」という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
おそらく、175cm前後の方が一番ジャストで着こなせるサイズ設定になっているかと思います。
iameのレザージャケットの良いと感じた点
iameのレザージャケットを実際に見て、個人的に良いと感じたポイントを3つご紹介します。
絶妙なシルエット
僕はこの革ジャンの一番の魅力は“シルエット”だと思っています。
正直、僕が所有するどの既製服の革ジャンよりもシルエットがダントツにきれいだと感じました。
(ファスナーを開けた状態)
特にそう感じさせるポイントは“横からのシルエット”。
ダブルライダースってどうしてもファスナーを開けて着ると広がって見えてしまいがち。
しかしiameのこちらのライダースは、かなりすっきりとしたシルエットに映ります。
上手く説明できないんですけど、おそらくパターンメイキングが凄くいいんだと思います。
本当にいいシルエットの革ジャンって、直立不動で撮っても格好良く見えるんですよね。
革の風合い
良いなと思ったポイント2つ目は、“革(レザー)”です。
使用している革に関しては、素直に良いなと思いました。
「フルベジタブルタンニン鞣し」「1.3〜1.5mm厚」「馬革」と聞くと、良いエイジングはするんだろうけど、ガチガチで着づらい革ジャンなんだろうな…と思っていました。
…が!
思っていたほどガチガチで堅牢な革ジャンではなく、すごくいい風合いでした。
重厚感はありますが意外と馴染みが良く、着用感もそこまで悪くありません。
もしかすると、ここもパターンが効いているのかもしれませんね。
もちろん経年変化も存分に楽しめそうな革で、シワの入り方も抜群に格好いいです。
革の色味
そして3つ目は、この革ジャンの特徴とも言える“カラー(色味)”です。
↑上記の画像は実物の色味に合わせて補正しました。
ご覧のモニター環境にもよりますが、iPhoneで見る限りこの画像が実物に近いはずです。
個人的には、この色味も普通に良いなと思いました。
ブルーというよりは、もう少しグリーンがかった色合いになっています。
ルイスのヴィンテージターコイズに近いですが、下地の色味も相まってさらにヴィンテージ感が増した色味ですね。
商品名の通り、きっとヴィンテージ好きの方にとっては好みの色合いだと思います。
顔料染めですが、革の風合いもちゃんと生きています。
すでに茶芯が顔を出しているところから察するに、そこまで顔料をベタ塗りしているわけではなさそうな印象です。
意外とこのテイストのロンジャンで、フルベジタブルタンニン鞣し、茶芯仕様の馬革でこのターコイズカラーってそんなに無いんじゃないですかね。
数年着用すると、色味がどのように経年変化するのかもかなり興味はありますね。
iameのレザージャケットの気になった点
逆にiameのレザージャケットで気になった点についても触れていきたいと思うのですが……
ぶっちゃけですね、個人的にはこのiameのプロダクトに対してそこまで気になったポイントはありません。
こんなこと言うと「こいつ忖度してるな」とか思われるかもしれませんが…(笑)
デザイン的にもカラー的にも“攻めすぎず守りすぎず”で、保守的な革ジャンを選びがちな僕にとっては素直に良い革ジャンだなって思いました。
たまたまですけど、サイジングも僕の身体に結構ドンピシャでしたし。
このプロダクトに対して強いて苦言するのであれば、“革ジャン初心者にとっては選びにくい革ジャンである”という点でしょうか。
使用している革が玄人向けであるという点や、カラーレザーのみの展開という点。
そして価格帯を考慮すると、なかなか一発目の革ジャンには選びにくいんじゃないのかなと感じました。
ただデザイナーさんも「自分が好きなものを作る」と公言しているので、そこも理解した上で作ったんだろうと思います。
ハナから万人に向けては作っていないはず。
それよりもアパレル未経験で自分より若い方が、ここまで完成度の高い革ジャンをリリースしたということに感服です。
「こういう革ジャンを探していた」という人がいれば、かなり満足度は高い革ジャンではないでしょうか。
iameのレザージャケットは高い?
最後にiameのレザージャケットの“価格帯・コストパフォーマンス”について見ていきたいと思います。
前回の記事で読者さまから、“価格設定が気になる”などのコメントが寄せられていました。
確かに僕自身も、プロダクトに対しての気になるポイントはほとんどなかったのですが、価格設定については少し気になっていました。
iameのレザージャケットの原価を推測してみた
そこで!
デザイナーのRyukiさんに、「ぶっちゃげ原価ってどれくらいなんですか?」とド直球な質問をしてみました(笑)
もちろん明確な数字までは教えてもらえませんでした(厳密に言うともう少し押せば教えてくれそうでしたが、あえて聞きませんでした)。
なので、ここからは頂いた情報を基に勝手に推測していきます。
見た限り、使用している革は上位ランクの革だと思います。
国内の本格レザーブランドと比べても遜色ありません。
そしてファスナーにはCLIXジップ、裏地にはキュプラ(100%)を使用しているので、トータルの原材料はそこそこ高いはずです。
さらに(これ言っていいのか分からないのですが)iameの革ジャンって、現行のアディクトクローズやサンセットベイと同じ国内工場で作製しているそうなのです。
しかも上記ブランドと比べると、少量生産(おそらく上記ブランドの10分の1くらい?)なので、ロットが少ないぶん単価が上がるはず…
つまり!
製品自体の原価は、上記ブランドの革ジャンと同等(もしくはそれ以上)と推測されます。
以上のことから、“原価ベース”で考えるとiameのレザージャケットはそこまで高すぎる価格設定ではない…と僕は感じました。
これはあくまで僕の推測ですよ!(笑)
誤解ないようにお伝えしておくと、
もちろん上記のブランドさんの方がブランドとしての規模が大きいため、ブランディングや販管費がかかるので、販売価格が高いのは当たり前です。
決して上記ブランドの価格に対しての批判ではないのでご了承ください。
iameの値引きについて
価格についてもう1つ。
前回読者さまから気になるとのコメントがあった、“値引き”についても触れておかなければなりません。
iameの公式YouTuberチャンネルをはじめ、iameをご紹介している他のYouTuberさんの動画では、それぞれの割引きクーポンコードが発行されているようです。
確かにこういったレザーウェアブランドで、リリース当初から値引きをするというのはちょっと珍しいなと感じました。
今っぽいといえば今っぽいのですが…
ただユーザーによっては、「値引き=ブランド価値を下げる」というイメージを持つ方もいらっしゃると思います。
個人的にもその辺りは誤解を生みかねないので、ちょっと勿体無いなとも感じました。
ただここもシステム的に色々事情があるみたいです。
そういう意図もあって、今回オトコフクDXでは本当の意味でiameさんを応援したいので、独自のクーポンを発行していません。
もしクーポンを使って購入したいという方はiameのYouTube動画からお探しください。
まとめ
ということで今週は、『iameの新作レザージャケット』についてがっつりレビューをさせていただきました!
iameの革ジャン(GUILTY)を一言でまとめると…
「ハマる人にはハマる!ヴィンテージとモダンの融合ライダースジャケット」です!
ディテールや革の色味などヴィンテージライクな要素が盛りこまれつつも、シルエットやパターンは現代的な設計に仕上がっています。
正直プロダクトに申し分はなく、ハマる人にはハマる革ジャンかなと思います。
ただ前述したように、決して万人に受けるような革ジャンではありませんし、ハマる層っていうのも少し狭いかなという印象はあります。
しかし個人的にはかなり好み!
そう感じるのはやっぱり前回も書いたように、iameのデザイナーさんと僕の革ジャンルーツがかなり似通っているという大きな共通点があるからだと思います。
このiameの革ジャンには、どこか“2000年代のドメスティックブランド”のエッセンスが組み込まれており、今この時代にはありそうでないプロダクトだと感じます。
僕にとってはすごく新鮮な革ジャンで、カラーレザーを着るんだったらiameの革ジャン良いなって思る一着でした。
もちろん価格帯も決して安くはないですし、ブランドとしてもまだまだこれからだと思います。
しかし、自分より年下の方が「ただ革ジャンが好き」という気持ちで頑張っているのを知ると、どうしても応援したくなる気持ちは出てきてしまいます。
僕自身、ただ革ジャンが好きという気持ちだけで革ジャンのブログをやっている人間ですので…(笑)
多少肩入れしたレビューにはなったかもしれませんが、今回の内容をぜひ参考にしていただけると幸いです。
iameの公式オンラインサイトはこちら >>
今回サンプルをお貸しくださったiameのRyukiさんありがとうございました!
今後もオトコフクDXではiameの動向を追っていきたいと思います!
それでは本日はこのあたりで。
最後までご覧いただきありがとうございます!
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コメント
こんにちは、前回の記事も読みました。
革ジャンのデザインはショットとルイスで完成されていて、そこから新しいデザインを作るとなると、どうしても「ノイズ」に感じてしまう。
革ジャンの場合、新しいデザインを作って好まれるのは相当難しいと思う。
品質などショットやルイスにない魅力があれば、新しいブランドの物に惹かれるが、デザインが珍しい物だと中々ない気がする。
個人的には好みではないし高すぎると思うから「ナシ」ではあるけど、アパレル未経験の方がたった1人で挑戦する姿勢は素晴らしいし羨ましいと思います!
ユウスケさん、いつもありがとうございます!
確かに!おっしゃる通り、ライダースジャケットってすでに完成されているので、新しいデザインっていうのは受け入れ難い状況かもしれませんね!
斬新さを求めてデタラメなデザインだったら尚更ですし……
革ジャンっていのは、ある意味新規参入は難しいカテゴリーなのかもしれませんね!