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【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?取材・インタビュー

こんにちは、KENGOです。

革ジャンが好きな方であれば、一度はこんなことを考えるのではないでしょうか?

「“いい革ジャン”って、結局なんなんだろう?」

革ジャン初心者がやりがちな失敗5選|後悔しないためのポイントを徹底解説

価格なのか、ブランドなのか、革質なのか。
それとも、経年変化なのか…。

情報が増えた今だからこそ、その基準はむしろ曖昧になっているようにも感じます。

そんな中で今回、
これまでほとんどメディアに出てこなかったブランド、
“Graveyard Leather Garments(以下:GYLG)”のデザイナーさんにお話を伺う機会をいただきました。

ということで今週は、そのインタビュー内容をお届けいたします。

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

SNSでは、業界やユーザーに対して率直な発信をされており、気になっていた方も多いのではないでしょうか。

今回のインタビューは内容がかなり濃く、前編・後編の2週に分けてお届けします。

前編では、
なぜ革ジャンを作り続けるのか
今の革ジャン業界への違和感
GYLGが考える“普通”とは何か

といったテーマを軸に、普段あまり語られることのない“デザイナーの哲学”に触れていきます。

ぜひ最後までチェックしてみてください。

 

GYLGとは?

みんなが気になっている、あのブランド「GYLG」について…

ここで簡単に、GYLGというブランドについて触れておきます。

Graveyard Leather Garments”、通称GYLG。
「質実剛健な物作り」を掲げ、レザージャケットを中心に展開する、メンズ クロージング ブランドです。

2024年頃からSNSを軸に動き始め、2025年に本格始動。
これまでに6型のレザージャケットを発表しています。

GYLG 過去の記事はこちら
>【みんなが気になっている、あのブランドについて…】

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

そしてGYLGを手がけているのは、
LOADEDや、Falling Raphaelといったブランドでデザイナーを務めてきたJesse・Kwon氏。

表に出ることは多くありませんが、SNSでは業界やユーザーに対して率直な言葉を投げかけています。

今回のインタビューでは、そうした言葉の背景にある考え方。
そして物作りに対するスタンスにも触れていきます。

言葉だけでは見えにくかった部分が、少しずつ輪郭を持ちはじめるはずです。

 

お話を伺いたいと思ったキッカケ

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

Jesseさんにお話しを伺いたいと思ったキッカケはいくつかあります。

ひとつは、SNSでの発信
業界やユーザーに向けた言葉に、強く共感する部分、そして思わずドキッとさせられる瞬間があったからです。

もうひとつは、GYLGのプロダクト
実際に拝見したことで、その背景にある考え方にすごく興味が湧きました。

そして個人的には、
アパレルに携わっていた頃に見ていた、“LOADED”というブランドの存在もあります。

そのデザイナーが、いま何を考え、何を作ろうとしているのか。
表に出ている言葉の意図や、その奥にある哲学に触れてみたい。

そう思い、今回インタビューをお願いしました。

 

「メディアには出ない」というスタンス

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(Jesseさん:青文字

今回お話を伺うにあたり、まず印象的だったのが、“インタビューに対するスタンス”でした。

「ファッション系のメディアに対しては、正直懐疑的なんですよね。自分には必要無いと思っているので。ただ今回は、話のディテールが通じる方とちゃんと会話できる機会だと思ったので、それは純粋に面白そうだなと思って受けました。」

かなりストレートな言葉。恐れ多い気持ちと同時に、「だからこそ今回の取材には価値がある」と感じた瞬間でもありました。

 

原点にある“初期衝動”

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

「なぜここまで革ジャンに惹かれ続けているのか?」
プロに対して、少し素朴すぎる問いかもしれません。それでも純粋な興味から、この質問を投げかけてみました。

「初期衝動が一番強いと思いますね。90年代初頭、10代の最初の頃に見た夜中のMTVとか、あの辺りが原点です。その流れでバイクにも興味を持って…、気づいたら30年近く革ジャン、特にライダースジャケットに魅了され続けています。」

そして、印象的だったのがこの表現。

「革ジャンを見ると、頭の中でRockが流れて、焼けたオイルの匂いがするような感覚があるんですよ。黒い革ジャンって、自分の中ではそういう存在なんですよね。」

この言葉を聞いたとき、“好き”というよりも、もっと無意識に根付いた感覚なのだと感じました。

ちなみに最初に買った革ジャンについても聞いてみると―

「中学生の時に古着屋で買った、白タグのショット(ワンスター)ですね。何も知らない状態で、ワンスター着てチャリンコ乗ってました(笑)」

思わず笑ってしまうエピソードですが、同時に“原点の強さ”、そしてGYLGの根源を物語っているかのような話でもありました。

 

革ジャン・音楽・バイクは“切り離せない”

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

今回の取材の中でも、僕が特に興味深かったのがこの話でした。

「僕の中では、革ジャンと音楽とバイクって全部繋がっていて。
どれか一つだけっていう感覚じゃなくて、もうワンセットなんですよね。」

さらに話を聞いていくと―

「服から“音が見える”っていう感覚があって。
例えば50年代だったらロカビリーとか、70年代だったらハードロックとか…
その時代の服には、その時代の音があると思っています。」

同じ革ジャンを見ているはずなのに、僕とはまったく違う景色が広がっている―
そんな感覚を覚えました。

「逆に、それ(音)が見えないものは、自分の中ではあまりしっくりこないですね。
クラシックすぎるものも嫌いじゃないんですけど、“音が見えない”とちょっと違うかなって。」

この“音が見える”という表現は、最初は少し抽象的にも感じたのですが、話を聞いていくうちに、すごく腑に落ちる感覚がありました。
革ジャンというアイテムの背景には、やはりカルチャーが強く結びついているんだと、改めて感じさせられます。

 

GYLGのものづくりの前提

みんなが気になっている、あのブランド「GYLG」について…

続いてブランド(GYLG)の話に移るやいなや、出てきたのがこの言葉でした。

「まず、己が納得してないものは絶対に売りません。
お金を払っていただく以上、そこには責任があるので。中途半端なものは生み出せないです。」

とてもシンプルですが、重みのある言葉です。
そしてもう一つ。

「付加価値をつけるために、余計なことをしないっていうのも決めていました。」

この“余計なこと”について、さらに詳しく伺うと―

「ここ数年、鞣し方とか染め方とか、本来は当たり前の工程が“売り文句”になってきている印象があります。ああいうのを前面に打ち出すのは、ちょっと違うなと思っていて…
誇大広告にならないようにするっていうのは意識していますね。」

「作り手側の責任として、“どう見せるか”より“どう作るか”をちゃんとやるべきだと思っています。」

話を聞いていて感じたのは、“良く見せる”ことよりも、“責任をもって作る”ことに軸足があるという点でした。

 

業界への違和感

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ここから話は、さらにもう一歩奥に踏み込んでいきます。

「例えば、タンニン鞣しの茶芯は最高で、クロム鞣しは安物みたいな風潮ありますよね。」

「あれには正直かなり違和感があります。革なんて適材適所でしかないので。
悪い革なんて、そうそう無いと思っているんですよ。」

その違和感は、素材だけでなく“見せ方”にも―

「“〇年で仕上がります”みたいなエイジングの打ち出しもはっきり言って嫌いです。
数年でコシが抜けるくらい柔らかくなって、肘が伸びて、銀面が剥げて…。
それって僕からしたら、不良品でしかないんですよ。」

ここは僕自身、少しドキッとした部分でもありました。

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

そして続けて―

「ヴィンテージって、数十年かけてあの表情になっているじゃないですか。それを数年で再現して、その後どうするんだろう?って思います。」

「きっとこの先10年くらいで、ボロボロに崩壊した革ジャンが出回るんだろうなと。」

話はさらに、“革そのものの本質”へ―

「革って塩分とか水分で繊維が硬くなって、最終的には崩れていくものなんですよ。
そういうところまで考えて作っているのかな?っていう疑問はありますね。」

「せっかくサスティナブルな素材なのに、短期間でダメになる作り方をしていたら意味がないんじゃないか…というのが本音です。」

その言葉の端々からは、単なる問題提起ではなく、“作り手としてどうあるべきか”という強い意思が感じられました。

 

GYLGが考える“普通”

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ここでもJesseさんの口から、気になる言葉が出てきました。

「ウチの革ジャンで、僕が考える“普通”を一度試してみてほしい」

僕はこの“普通”という言葉が、妙に引っかかりました。

一般的に“普通”というと、平均的とか無難といったニュアンス。
しかしJesseさんの言う“普通”は、それとは少し違うように感じました。

そこで、「その“普通”とは何なのか?」を、もう一歩踏み込んで聞いてみました。

「“普通”っていうのは、お金を払う価値がある革ジャンかどうか…ですね。」

この一言を起点に、さらに話を深掘りしていきます。

「僕は80年代後半から90年代のアメリカのシボ革が好きで。
あの風合いを表現しつつも、銀面が強くて、しっかり経年変化して、長く付き合える革。
GYLGでは、そんな革を一からオリジナルで作っています。」

さらに続けて―

「もともとヴィンテージの革ジャンが好きなんですけど、正直そのままだと着にくいじゃないですか。
着丈がやたら短かったり、肩が大きかったり…。
なのでヴィンテージのあの雰囲気を残しながら、今のシルエットへと落とし込めるよう追及しています。」

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

その言葉からは、これまで歩んできた経験や蓄積が、そのままものづくりに結びついていることが伝わってきます。

そして最後に、この一言。

「30年後にヴィンテージになれるものづくり。
それが“普通”だと思っています。」

シンプルですが、とても強い定義だと感じました。

Jesseさんの言う“普通”とは、革ジャンの本質そのもの。
その一方で、今 その“普通”が当たり前ではなくなってきているのも事実です。

“普通”でありながら、どこか特別に感じるもの。
その感覚こそが、GYLGに惹かれる理由のひとつなのかもしれません。

 

GYLGの革について

みんなが気になっている、あのブランド「GYLG」について…

ここまで“普通”という言葉を軸に話を聞いてきましたが、その“普通”を支えているのが、革そのものへのこだわりです。

実際に袖を通してみると分かるのですが、GYLGの革は、重厚感があるのに最初から驚くほど柔らかい。

この点について伺うと、こんな言葉が返ってきました。

「うちの革ジャンがどれくらい柔らかいかは、触ってもらえれば分かると思いますが、
着ていくと、オイルが抜けてハリが出てくるように仕上げているんですよ。」

「もちろんオイルを入れれば元には戻るんですけど。
そのまま着ていっても、めちゃくちゃかっこいい革になるように作っています。」

ノーメンテナンスでも成立するプロダクトは、日常着としてのリアリティを強く感じる部分でした。

また銀面についても、
一般的な革に比べると、だいぶ強く仕上げているとのこと。

短期間で大きく変化させるのではなく、長く着ることを前提にした耐久性。
前編で語られていた“業界への違和感”とも、しっかりと繋がっています。

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?(LOADEDで展開されていたレザージャケット)

さらに“革”について、LOADED時代との違いも伺いました。

「原皮と鞣し、染めまではローデッドの時と同じですね。
ただ仕上げは変えていて、オイルをしっかり入れて熱を加えて、あえてシボを立たせています。」

「バタフリの工程もかなり多く入れて、相当柔らかく仕上げています。」

工程もかなりの手間がかかっていることが分かります。

そして、こんな話もありました。

「ローデッドの時に作っていた革ジャンは、今も着ているんですけど。
経年変化の方向性は、今のGYLGと同じです。」

この一言で、解像度が高まりました。

つまり、すでに“時間を経た実例”が存在しているということ。

「30年後にヴィンテージになれるものづくり」

その言葉は理想ではなく、すでに積み重ねの上にあるということです。
素材の選定から設計、仕上げに至るまで―
すべてが“長く着るための前提”として組み立てられていることが伝わってきます。

だからこそ、その思想は特別なものではなく、あくまで“普通”として語られている。
その在り方自体に、GYLGの強さがあるように感じました。

 

まとめ

【GYLGインタビュー前編】GYLGデザイナーが語る“革ジャンづくりの原点”とは?

ということで今週は、『“Graveyard Leather Garments(以下:GYLG)”デザイナーさんへのインタビュー【前編】』をお届けしました。

言葉だけを切り取るとシンプルに見えるかもしれません。
しかしその1つ1つの発言の奥には、確かな経験と積み重ねがあることが伝わってきます。

特に印象的だったのは、LOADED時代からの流れが途切れることなく、そのまま今のスタンスに繋がっているという点。
自分が昔見ていたLOADEDが、時間を経て再び輪郭を持ったように感じ、個人的にはかなり胸にくるものがありました。

それと同時に、GYLGというブランドの魅力の一端にも、少し触れられたような気がします。

そして!
次回の後編では、

・革ジャンの“終わり方”
・ライフステージとの向き合い方
・「いい革ジャン」とは何か、etc.

さらに核心に迫るテーマについて、深く掘り下げていきます。

ぜひ次週もチェックしていただけますと幸いです。

それでは今週はこのあたりで。
最後までご覧いただきありがとうございます!

▼GYLGのオフィシャルサイトはこちら
https://gylg13.com/

▼GYLGのインスタグラムはこちら
https://www.instagram.com/gylg2025tokyo/



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