こんにちは、KENGOです。
私ごとではありますが…
少し前に、「“レザートラッカージャケット”を探している」という内容の記事を書かせていただきました。
あれから1ヶ月…
理想とする一着を求め、色々なブランドのレザートラッカージャケットを見てきました。
…が!
自分がイメージしているレザートラッカージャケットは一向に見つからず。
半ば諦めかけていたその時、ある選択肢が頭をよぎりました。
「いっそ自分好みの革ジャンを作ってしまおう―。」
ということで今週は『理想のレザートラッカージャケットを求めて…』と題し、僕が理想とする革ジャンができるまでの過程をタイムリーに共有していきたいと思います。
今回は現状報告として、革を購入するまでのお話になります。
果たして理想の革は見つかったのか!?
完全に自己満足の内容にはなりますが、もしご興味があれば是非最後までチェックしてみてください。
革ジャンを作ろうと思った経緯
まずは今回、“オリジナルの革ジャンを作ろう(オーダーしよう)と思った経緯”をお話ししたいと思います。
以前記事でもお話ししていたように、いま無性にトラッカージャケット型の革ジャンが着たい気分になっております。
探しているレザートラッカージャケットの条件は以下の通り。
デザイン:1stタイプ
革 :タンニン鞣しorコンビ鞣し
オイルドレザー
革の厚み:1.0mm~1.3mm
あと雰囲気的なところで言うと、男っぽさの中にもちょっと“品”を感じるレザートラッカーが理想なんですよね。
で、様々なブランドのトラッカージャケットを調べていく中で、いくつかの候補が上がりました。
ただ実際に試着してみると、
シルエットが微妙に違うなぁ…とか。
革の風合いがイメージと異なるなぁ…とか。
それもそのはず。
トラッカージャケットって元々アメリカンウェアになるので、どうしても無骨で男っぽい雰囲気が前面に出ています。
そういう意味では、僕が理想とするレザートラッカージャケットってなかなか見つからないんですよね。
もちろん理想的なトラッカーはあるものの、予算オーバーだったりオーダー待ちで手元に届くのが1年半後だったり…。
そんなこんなで、イメージ通りの一着をなかなか見つけることができず半ば諦めかけていました。
そんな時にふと思いついたのが、
「いっそのこと自分の好きな革で、自分だけの一着を作ってみてはどうだろうか…」という選択。
もちろん“作る”と言っても、自分好みの一着をオーダーするという意味です。
ただ革から自分で選定したいので、“革を持ち込みでのオーダー”という形式になります。
いやいや待てよ…
革持ち込みでオーダーとなれば、それこそ予算を超えてしまうんじゃないか…
そもそもどこで革を仕入れるんだ…
でも…
理想の革さえ見つければ、以前オーダーしたことのあるiade leatherさんにお願いすれば理想的な革ジャンが作れるはず。
実は以前からiade leatherで、革を持込んで革ジャンを作ってもらいたかったんですよね。
そんな想いも後押しし、自分の思考がいつの間にか“オリジナルのレザートラッカージャケットをオーダーする”というベクトルに切り替わっていました。
理想の革を求めて…
ということで、まずは自分の理想の革を探すところからスタートです。
事前にiade leatherさんへ確認したところ、今回の革ジャンを作製するのに必要な革は“350デシ〜400デシ”くらいとのこと。
(※1 デシとは革の面積を表す単位で、10センチ×10センチの正方形が「1デシ」となります)
(※2 ダブルライダースなどであればもう少し大きい革が必要です)
問題の革の購入先ですが、
革を作っているタンナーから直接購入するのが一番理想的ではあるものの、タンナーは基本的にB to Bの取引がメイン。
個人で購入するのはどうやらハードルが高いようです。
(先日見学させていただいたタンナー オールマイティ)さんであれば、おそらく個人間での購入も可能だとは思いますが…)
となれば革問屋さん。
ただひと口に革問屋といっても、お店によって品揃えはピンキリ。
なるべく高品質な革を取り揃えており、できるだけ現物を確認できる革問屋さんがいいなと思い色々検索していたところ……
めちゃくちゃ理想的な革問屋さんが見つかりました!
革販売のミヤツグ
その革問屋さんというのは、
“革販売のミヤツグ”さん。
まず惹かれたのが豊富なラインナップ。
サイトを見る限り、国内外問わず高品質な革を多く取り扱っているようです。
国内のタンナーで言うと、日本の名門タンナー“新喜皮革”の革も取り扱いがあります。
法人の取引がメインっぽいですが、ECサイトから個人の購入も可能。
しかも会社概要を調べていると、なんと大阪に本社とショールームを構えているではありませんか!
つまりここに行けば現物を見れるはず。
「よし、ショールームへ行こう。」
そう思い立ち、革販売のミヤツグさんにDMで問い合わせたところ、快くOKをいただきました。
完全予約制のショールームにはなるものの、個人であろうと誰でも入れるようです。
(あとブログ用の撮影許可もいただきました)
事前に探している革と用途を説明すると、現物を見ながら色々ご提案もいただけるとのこと。
これは期待が高まります。
後に聞いた話なのですが、この業界ではかなり有名な革問屋さんらしいです。
先日開催されたLeathersDay 2024にも出店されていました。
革問屋で初めてのお買い物
ちゃん目的を持って革問屋さんに行くのは、実は今回がはじめて。
しかも革問屋さんのショールームっていうことなので、色んな革のストックも見れるので普通にワクワクします。
革販売のミヤツグ ショールーム
“革販売のミヤツグ”さんは大阪の大国町に本社とショールーム構えております。
(大阪に住んでいながら知らなかったのですが、大国町には皮革関連の業者が多いらしいです…)
到着してすぐショールームにご案内いただいたのですが、さすがはショールームというだけあって綺麗に整ったスペース。
多種多様な革が吊るされており、革特有のなんとも香ばしい匂いが部屋全体を覆っていました。
これはテンション上がる…
なにより意外だったのは会社の雰囲気。
スタッフさんも比較的年齢層が若く活気にあふれており、すごく良い印象を受けました。
(左:田中さん / 右:東野さん)
予めジャケットを作るという旨をお伝えしていたので、今回はアパレルにもお詳しい東野さんにご担当していただきました。
新喜皮革のオイルポニー
今回僕のお目当ての革は、新喜皮革の“オイルポニー”という革。
事前にECサイトでチェックして気になっていた革です。
日本で唯一コードバンを作製している、姫路の馬革専門タンナー“新喜皮革”。
今や日本でも数少ない、“ピット槽”を完備するタンナーでもあります。
そしてこの“オイルポニー”もピット槽で時間をかけて作製した、100%植物タンニン鞣しの馬革。
しかもその名の通りオイルレザー。
ECサイトで見た時に、「これだ!」と思いましたね。
ただデシ単価は税込146円と割と高いのが少し気になるところ…
ということで、ショールームに着いて早速この“オイルポニー”を見せていただいていたのですが……
もうドンピシャ!
想像していた通りの革でした。
フルタンニン鞣しですが十分にオイルも含んでおり、しっとりとした風合いに。
染料仕上げなので銀面の表情もナチュラルですごくいい!
ウェア用途としても適している革だそうで、このオイルポニーで作ったサンプル用のライダースジャケットも見せていただきました。
(オイルポニーで作ったサンプル用のライダースジャケット)
身体への馴染みや落ち感、シワの入り方なども申し分なし!
まさに理想としていた革に限りなく近い逸品。
気になっていたデシ単価ですが、このクオリティであれば十分納得です。
ちなみに、、、
商品名にもある“ポニー”とは、小馬ではなく肩までの高さが147cm未満の軽種の馬をポニーと称するようです。
世界中のタンナーから仕入れた上質な革
今回の本命はオイルポニーだったのですが、せっかくなのでレザーウェアに適した他の革も拝見させていただきました。
某アメカジブランドでも使用されている力強い茶芯レザーから、イタリア系のブランドで使用されるような上品な風合いの羊革まで。
株式会社ミヤツグさんでは、革の種類、鞣し、色、加工など、非常に多くのバリエーションの革を取り扱っており、見ているだけで幸せな気持ちになってきました。
タンナーさんと近い距離感で取り引きをされているようで、スタッフさんの革や商品に関する知識がとても豊富。
その他にも昨今の皮革業界のお話や、革についての想いなども色々とお聞きすることができました。
短い時間ではありましたが、様々なお話をさせていただき大変勉強になりました。
オイルポニーを買いました
ご提案いただいた革の中にも、いつくか気になる革の候補も出てきました。
ただ今回レザートラッカージャケットを作るにあたって、元々イメージしていた革に近いのは“オイルポニー”一択!
…ということで、後日ECサイトの方からオイルポニーを購入させていただきました。
あとミヤツグさんでは、購入した革の漉き加工も行ってくれます。
僕も今回のオイルポニーを1.0mmに漉いていただきました。
1.0mmというと革ジャンの素材としては割と薄い方です。
ただピット槽鞣しのため通常よりもタンニンを多く含み、一般的なタンニン鞣しの革よりもハリがあってやや厚く感じます。
あとは古着のデニムトラッカージャケットのように、適度な落ち感を出したいという意図もあってこの厚みに指定しました。
果たしてこの革で作るレザートラッカージャケットが一体どのような仕上がりになるのか…
僕自身めちゃくちゃ楽しみです。
まとめ
ということで今週は『理想の革ジャンを求めて…』と題し、革問屋で革を購入したお話しをさせていただきました。
今回突発的な思いつきで動いたものの、“自分で革から選定する”というとてもいい経験ができました。
革ジャンって、“使う革によって印象の5割以上が決まる”と僕は思っています。
となれば理想の革ジャンに近づけるには、革から選ぶというのが一番理にかなっているようにも感じました。
もちろんサイズやシルエットで失敗するリスクも高いので、一概にどちらが正解とは言えませんが。
そして現時点での進捗状況ですが、
すでに購入した革はiade leatherさんにお送りしていて、現在は制作待ちの状態です。
まだ細かいサイズ寸法などはまだ決めかねているのですが、早ければ年内くらいには完成するかなといった流れです。
少し先になってしまいますが、また完成した際にブログでご紹介させていただければと思います。
今週はめちゃくちゃ私事の内容でしたが、もし革の持ち込みでオーダーを検討しているという方がいらっしゃれば是非参考にしていただけますと幸いです。
ご丁寧に対応してくださった株式会社ミヤツグのスタッフの皆さま、ありがとうございました!
それでは今回はこのあたりで。
最後までご覧いただきありがとうございます!
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