こんにちは、KENです。
革ジャンのオフシーズンに入ったものの、嬉しいことに読者さまから革ジャンのお買い物に関するご相談を多数いただいております。
中でも多いのは、「どの種類の革を選べばいいのか分からない」というご相談。
そこで今回は、『革ジャンの“革”を選ぶ時のポイント』についてご紹介していきたいと思います。
革ジャンを選ぶ際、どのようにして革の種類を選べばいいのか?
それぞれの革の特性とは?鞣しによって何が変わるのか?
早くも秋に向けて、革ジャンの購入を検討している方も多いと思います。
ぜひ最後までチェックしてみてください!
革の種類を知る
まずは、レザージャケットに使われる革には“どんな種類があるのか?”という点について、簡単にご紹介したいと思います。
一般的にレザージャケットに使用されている革は以下の5種類。
・馬革(ホース)
・羊革(ラム/シープ)
・山羊革(ゴート)
・鹿革(ディア)
これ以外にも、ごく稀にワニ革やクマ革などが使用されることもありますが、見つける方が難しいくらいなのでここでは割愛します。
また、牛革や羊革は性別や年齢によって細分化されています。
革ジャンに使用される革の種類として上記の5つが挙げられます。
が、やはりその中でも“羊革”と“牛革”を使用したレザージャケットが圧倒的に多く出回っています。
(牛革を使用したアンダーカバーのライダース)
それぞれの革の特性
また、それぞれの革の特性を知ることも重要です。
革の特性については、こちらの記事をご参考にしていただけると分かりやすいかと思います。
> 【ライダースに使われているレザー、“ 〇〇革が最強”説】
各革の種類をカテゴリー別に分かりやすく解説しています。
ぜひこちらも合わせてご覧ください。
それぞれの革の特徴については、なんとなく分かっていれば問題ないと思います。
“鞣し”で革の風合いが変わる
革を選ぶにあたって、“鞣し”についても知っておく必要があります。
というのも、“鞣し方”(革の製造工程)によって革の仕上がりが大きく変化するからです。
ここでは、すごーく簡単に“3つの鞣し方”と“その特性”についてご紹介します。
鞣しの種類は、主にタンニン鞣し・クロム鞣し・コンビ鞣しの3つに分類されます。
(要は鞣し剤によって鞣しの名称が変わるということです)
それぞれの特性を簡単にまとめたものが以下になります。
・ハリがある(硬い)
・革本来の風合いが生きている
・経年変化を楽しめる
・しなやか
・耐水性がある
・キレイな状態が持続する
・タンニン鞣しとクロム鞣しの良いところどり
(鞣し剤の割合によって変動)
要約すると…
革本来の風合いを味わいたい、経年変化を楽しみたいという方にはタンニン鞣しの革。
キレイな状態をなるべく長く保ちたいという方や、こまめな手入れが面倒だという方にはクロム鞣しの革がおすすめということになります。
つまり革の風合いというのは、後ほど紹介する“革の種類”と、“鞣し方”が掛け合わさって決まるということです。
ですのでレザージャケットを購入する際は、商品情報から鞣し方法についてもチェックしておく必要があります。
たまに記載のないアイテムもありますが(特にアパレルブランドから販売されているレザージャケット)、店員さんやショップに聞いて確認することをおすすめします。
革を選ぶ際の基準
それぞれの革の特徴と鞣しについて分かったところで、いよいよ革ジャンの“革”を選ぶ基準について考えていきたいと思います。
選ぶ基準としては、大きく分けると以下の3つ。
・革の風合い
・経年変化
・着やすさ
この3つのポイントについて、詳しく見ていきたいと思います。
革の風合い
まず1つ目のポイントは“革の風合い”です。
ここで言う“風合い”というのは、革の表面の質感や表情など見た目の雰囲気を指します。
(革の風合いが強いレザー)
(革の風合いが少ないレザー)
つまり見た目からして“革々しさ”を感じる革を「革の風合いが強い」と定義します。
革の風合いが強い革を使用したレザージャケットだと、カジュアルな印象に。
逆に、スムースな革を使用したレザージャケットだと、上品でキレイな印象に映ります。
これに関しては良し悪しではなく、お好みの問題になってきます。
ですので、どういうスタイルでレザージャケットを着こなしたいのかで選んであげると良いかと思います。
革の風合いが強いレザーが好きな方は、牛革(特にカウ・ステア・ブルなどの成熟牛)を使用したレザージャケットが探すのがおすすめです。
(鹿革を使用したレザージャケット)
また、少し雰囲気は変わりますが、鹿革や山羊革もシボ感が強く、革らしい風合いのあるレザーです。
逆に革の風合いは控えめがいいという方には、牛革(カーフ)や羊革(ラム)がおすすめです。
(カーフレザーを使用したレザージャケット)
この2種類は比較的キメが細やかで、上品な印象で着用することができます。
そして、どちらか選べないという方には“馬革”がおすすめ!
(ホースレザーを使用したレザージャケット)
革の風合いを担保しつつ、上品な表情も持っているバランスの良い革です。
経年変化
2つ目のポイントは“革の経年変化”。
レザージャケットといえば、着こむことで体に馴染ませ“自分だけの一着に育てる”という楽しみを求める方も多いと思います。
僕自身、経年変化は革ジャンの醍醐味だと思っています。
そんな方におすすめの革というのが、“馬革”もしくは“牛革”です。
特に前述したように、タンニン鞣しの革であればさらに革本来のエイジングを楽しむことができます。
↑2年着用したタンニン鞣し牛革のライダース
一方、中には「あまり経年変化をしてほしくない」という方もいます。
買った時のきれいな状態を、なるべく持続させたいという方です。
そんな方には、“羊革”や“鹿革”がおすすめです。
↑同じく2年着用したクロム鞣し鹿革のライダース
(ほとんど経年変化をしていない)
その中でもクロム鞣しの革であればより経年変化が起きにくく、キレイな状態を維持できます。
着やすさ
最後のポイントは、革ジャンとしての“着やすさ”についてです。
ここでは革の柔らかさであったり、革の重量感などが関わってきます。
5種類の革の中で、圧倒的に着用感が良いのは“鹿革”です。
革のカシミアと称されるほど柔らかくなめらかな質感で、とてもレザージャケットを羽織っているとは思えないほどの着心地!
ぜひ一度袖を通してみてください。
あとは、鹿革ほどではありませんが、“羊革”も比較的柔らかく着心地の良い革素材として知られています。
また、軽さでいうと“馬革”は比較的軽量な革素材と言われています。
もちろん革の厚みによって重量感は変わりますが、同じ厚みであれば馬革を選んであげると着用時のストレスを軽減してあげることができます。
逆に「俺は革の重量感を味わいたいんだ!」という革ジャンフリークの方には、牛革(特にカウ・ステア・ブルなどの成熟牛)がおすすめです。
まとめ
という今回は、『革ジャンの“革”を選ぶ時のポイント』についてご紹介してみました。
革ジャンの“革”を選ぶ時のポイントは、それぞれの革の特徴を知ること。
そして、鞣しについての特性を知ることが重要です。
その上で、革の風合い・経年変化・着やすさの3つのポイントを加味して、自分に合った革を選んであげることがベストということです。
今回ご紹介した内容をきちんと理解していれば、ネットやフリマアプリで購入する際も「どんな革なのか」を、なんとなくイメージすることができます。
これから革ジャンオフシーズンに入りますが、秋にはどんな革ジャンを買おうか今からじっくり吟味してあげても良いかと思います。
革ジャンの購入を検討されている方は、今回の内容も参考にしていただければ幸いです。
それでは本日はこのあたりで。
最後までご覧いただきありがとうございます!
↓革ジャンプロデュース企画 進行中↓
↓革ジャンに関するご相談はこちらからどうぞ↓
↓革ジャン愛好家たちの画像を集めたライブラリー↓
コメント
こんにちは!
バスロマンです。
いつも楽しく読ませて頂いています!
革について、お知恵を頂きたいと思い、コメントさせて頂きました。
シボ感が強いダブルのライダースでオススメがあれば教えて頂きたいです。
イメージとしては、
革…鹿or山羊
鞣し…タンニン鞣し
デザイン…アメジャン(ファインクリークレザーのレオン等。ベルトあり、エポレットは不問)
価格帯…20万位内
その他…経年変化が強く出ると最高です(鹿or山羊だとそもそも存在しないかも…)
来週の更新、楽しみにお待ちしています^^
バスロマンさま
コメントありがとうございます。
いつもブログを読んでくださっているとのこと、嬉しいです!
頂いた内容に関しましては、インスタグラムのDMにてご返信いたしております。
これからもよろしくお願いいたします!