こんにちは、KENGOです。
関西もここ数日で、少し秋らしい気候になってきました。
革ジャンの物欲が掻き立てられる時期ではないでしょうか。
そこで今週は、『革ジャンに使用される革の種類』について掘り下げてお話ししたいと思います。

革ジャンに使われる革は、馬革・牛革・羊革・山羊革・鹿革など様々で、それぞれに強みや弱点があります。
今回は、“革の種類ごとの特徴”に加え、“鞣し(なめし)”による違いにも触れながら、革ジャン選びについて深堀りしていきたいと思います。
そして!
最後には、iameとの共同プロジェクトEMULSION.の最新情報についても少し触れていきますので、ぜひ最後までチェックしていただけると幸いです!
革ジャンに使われる主な革の種類と特徴

まずは簡単に、革ジャンに使用される主な革の種類と、その特徴について説明していきます。
牛革(カウ/ステア)

最もポピュラーな比較素材である、“牛革(カウ/ステアハイド)”。
耐久性が高く、幅広い加工が可能なため、さまざまなブランドが幅広い価格帯で展開しています。
厚みがあり、男らしい雰囲気を演出しやすい一方で、柔らかさや軽さという点においては、他の革に劣ることも。
バイク乗りやハードなスタイルを好まれる方からも選ばれやすい、“定番中の定番”といえます。
馬革(ホース)

こちらも革ジャンの定番素材のひとつ、“馬革(ホースハイド)”。
繊維が詰まっているため強度が高く、着込むほどに迫力あるシワや艶が出てきます。
(工程や仕上げにもよりますが)ハリ感やコシが強く、最初はゴワゴワしますが、着込むうちに身体に馴染み、力強いエイジングを楽しめる革です。
ただし堅牢性を高く仕上げたものが多いため、長時間の着用はやや疲れると感じる人もいるかもしれません。

以前ご紹介したiameの熊本ホースのように、オイルをたっぷりと含ませ、柔軟性に優れた馬革も存在します。
羊革(ラム/シープ)

軽くしなやかで、着心地に優れた素材“羊革(ラム/シープスキン)”。
購入当初から柔らかいため、すぐに馴染むのが魅力です。
ただし繊維は比較的弱いため、長年タフに着込むにはやや不向き。繊細さと都会的な雰囲気を求める人におすすめの皮革素材になります。
山羊革(ゴート)

馬革や牛革に比べると、ややマイナーな存在である“山羊革(ゴートスキン)”。
しかし実は非常に魅力的な素材で、しなやかさと強さのバランスのとれた皮革素材。
また繊維が細かく、表面に見られる独特のシボが特徴です。
手に取ると、羊革のように柔らかく、それでいて摩擦や引き裂きへの耐性は牛革以上。つまり、軽くて丈夫という実用性に優れたレザーなのです。
鹿革(ディア)

柔らかさと独特の風合いが特徴の“鹿革(ディアスキン)”。
「革のカシミヤ」、「第二の肌」と呼ばれるほど着心地が良い皮革素材です。
伸縮性があり、動きやすいため、アウトドアや伝統的な民族衣装でも古くから使われてきました。
一方で(鹿革の特性上…?)馬革のような劇的な経年変化は少なく、「エイジングの物足りなさ」を感じる人もいるかもしれません。
革の種類だけじゃない?「鞣し」による違い

続いては、“鞣し(なめし)”の違いについても少しだけ触れたいと思います。
“鞣し(なめし)”とは、動物の皮を革として使えるようにする工程のこと。

革の種類だけではなく、鞣し方によっても大きく性質が変わるのです。
僕の肌感として、革がどのように仕上がるかは、鞣し方によっての半分くらい決まる…と言っても過言ではないような気がしています。
鞣しには、大きく分けて以下の3つがあります。
タンニン鞣し

植物の渋(タンニン)を使った伝統的な方法。
硬くてハリがあり、色艶のエイジングが楽しめます。
コストはかかるものの、革本来の風合いが生かされ、無骨で存在感のあるジャケットに仕上がります。
クロム鞣し

化学薬品を使う近代的な方法。
柔軟性が高くで扱いやすい上、タンニン鞣しよりもコストが抑えられるという、生産者にも消費者にも合理性の高い鞣し方。その一方で良くも悪くも“革本来の風合い”は弱くなってしまうため、タンニン鞣しほどのエイジングは楽しめません。
コンビ鞣し

さらに近年は、コンビ鞣しと呼ばれる、タンニンとクロムを組み合わせた手法もかなり増えています。
これは「エイジングの味わい」と「柔らかさ・扱いやすさ」を両立させるもので、革ジャン愛好家の中でも定評のある手法です。

しかしここで注意しなければならないのが、「コンビ鞣し」と一括りにされがちですが、実はタンニンの含有量は、レシピによってまちまち。
コンビ鞣しと謳っている場合でも、実はタンニンがほとんど含まれていない革だってあるんだとか。
僕が好んでいる革

余談ですが…
どの革もそれぞれの良さがあるのですが、個人的に特に惹かれる革があります。
それは馬革と鹿革です。

馬革はエイジングが素晴らしく、着込むほどに生まれる艶や落ち感などの変化は圧倒的。
「革ジャンを着てるなー」って感じがすごく好きです。
ただものによっては、重さや硬さも相まって、長時間着ていると疲れるってのが少しデメリットに感じてしまいます。

一方で鹿革は、その着心地がもう格別。
軽くて柔らかく、ストレスを一切感じさせないフィッティングがクセになります。
ただ世に出ている鹿革は、経年変化が控えめで、物足りなさを感じる場面も正直あるんですよね。
この「経年変化の味わい」と「着心地の良さ」。
どちらも大切にしたいという気持ちが、僕自身の革ジャン観の根っこにあるんです。
まとめ

ということで今週は、『革ジャンに使用される革の種類』についてお話ししてみました。
革ジャンの魅力は、革の種類によって大きく変わります。
さらに「鞣し」の違いまで加味すると、同じ種類の革を使っていても、似て非なる革ジャンになるということです。
いやぁ、革ジャンの世界はほんと奥が深い。
僕自身、馬革の重厚な経年変化と、鹿革の極上の着心地。どちらもめちゃくちゃ好きです。
この双方の良さを実現する革はないものか…

そんな挑戦をするべく、この度新たにプロジェクトEMULSION.が再始動します。
タンナーの職人さんにお力を借り、iameのRyukiさんと一緒に、その両方の良さを取り入れた革ジャン実現に向けて取り組んできました。
果たして実現できたのか!?
こちらに関しては次週改めてお話しさせていただきますので、よかったらチェックしてみてください!

革ジャン選びに正解はありません。自分の好みやライフスタイルに合った一着を見つけることが、何よりも大切だと思います。
ぜひ今回の記事を参考に、あなた好みの一着を見つけてみてはいかがでしょうか。
それでは今週はこのあたりで。
最後までご覧いただきありがとうございます!
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