パタンナーの目には、世の中の革ジャンがどう映っているのか?
「作り手が本気で一生懸命作っている革ジャンが好き」

―ここからは少し視点を変えた質問です。
山岡さん個人の価値観や、世の中の革ジャンをどう見えているのかについてお聞きしたいと思います。
山岡さんは個人的にどんな革ジャンがお好きなんですか?
感動する部分がある革ジャンが好きです。
―感動する部分…ですか?
これまでの話を聞いてお分かりと思うのですが、パタンナーってすごく変わってるんですよ(笑)
仕事柄その革ジャンの背景が見えるので…、感動する部分というか「おぉ、すげぇ!」って感じる部分があるかどうかってところですね。

例えばヘリテージモデルを極限まで再現しているものを見ると、その背景の大変さがわかって惹かれますね。
また、見たことない縫製方法や作り方で出来上がったものを見ても感動します。
そういう感動する部分を見つけると「この革ジャンめっちゃええな!」ってなりますね。
―やはりその点においてもパタンナーとしての視点が重なってくるわけですね。
そうですね。
あとは歴史あるハイブランドのレザーウェアも、裏側や細部にこだわりがつまっているので勉強になりますね。
共通する点は、“本気で一生懸命作っていると感じられるかどうか”です。
「良い革ジャンっていうのはパワーを放っている」

―今の質問と重複するところはあるのですが、パタンナーさん目線で“良い”と感じる革ジャンってどんな革ジャンなのでしょうか?
僕は“バランス”が大事だと思いますね。
やはり革の鞣し、デザイン、パターン、裁断、縫製、裏地やファスナーなどすべてに調和がとれているものを美しいと感じます。そこにブランド力とか歴は全く関係なく。

高い材料ばっかり使っていてもバランスが取れていないと残念な感じがしますね。
なので価格はあまり関係なく、バランスがとれているものが“良い革ジャン”だと思います。
これができている革ジャンって、パワーというか雰囲気を放ってるんですよね。
―例えば前情報なく良いと感じる革ジャンを見つけて、出所を調べてみると実は腕利きのパタンナーさんが作っていた。…なんてこともあるんですか?
あります あります!
そういうこともありますし、全然知らないブランドだけど、プロダクトに惹かれてそこからそのブランドを追いかけ出すっていうこともありますね。
なんかそういったところにロマンを感じちゃうんです。
―革ジャンにロマンを感じるお気持ち、素人ながらものすごく共感できます!

でもまぁそこは直感ですよ。
理由は説明できるんですけど、最終的にはパッと見てビビッとくるかどうかです。
そこは消費者目線と一緒だと思いますよ。
―いえいえ。きっとパタンナーさんだから分かる“バランス”っていうのがあるのでしょうね。
僕もその視点で革ジャンを見てみたいものです。
最後に…
「生まれた背景を想像しながら“ロマン”を感じる」

―最後の質問です。パタンナー(作り手)さんとして、革ジャンを買う時にお客さんに注目して見てほしいポイントはありますか?
(レザーブランドを除く)ブランドのデザイナーや生産に関わる人達にとって、レザーウェアって専門性がかなり高く最も高級な素材を使っている商品の1つなんですよね。

なのでレザーに対しては特に本気度が高いというか…(作り手の)皆さん持てる全てをぶつけているんです。
―つまりレザーウェアを見ればそのブランドの全てが分かると
僕はそう思っています。
企画には一番時間をかけているはずで、そしてそれを請け負う職人さんがいる。
デザイン、シルエット、革の鞣し、ファスナーなど、良いと感じるポイントは消費者によってそれぞれです。
でもそこも含めて、生まれた背景を想像しながらロマンを感じてみるというのも、革ジャンならではの楽しみ方だと思います。
そういったところを皆さんにも楽しんでほしいですね。

―めちゃくちゃ勉強になりました。
山岡さん貴重なお話をありがとうございました!
あとがき

今回のお話を聞いて改めて思ったのが、「革ジャンって本当に属人的な背景で作られているんだな」ということ。
もっとなんかこう最先端の機械とかを駆使して、オートメーション化されているんじゃないかって思っていたんですけど…とんでもないですね。
革ジャンづくりに関わる人全てが職人さんで、僕が想像していたよりも遥かに属人的でクラフトマンシップの世界だなと感じました。

一朝一夕では身につかないスキルを持ち合わせた熟練の職人さんたちが複数人関わり、手間暇をかけて1着の革ジャンを作り上げる。
きっと革ジャンにはそういった想いが乗っているからこそ、魅力的に感じるんだろうなと。今回のインタビューを通じて改めて思いました。

そして今回山岡さんとお話をさせていただいて印象的だったのは、山岡さんの口からたびたび出てきた「ロマン」という言葉。
きっとパタンナーという職業、そして革ジャンというプロダクトに対して“ロマン”を感じていらっしゃるんだろうなと…勝手ながらもそのように想像していました。
そしてそこには、男としてのかっこよさっていうのも感じました。
本当に貴重なお話をありがとうございました。
まとめ

ということで今週は『革ジャンを作るパタンナーさんの世界』をテーマに、A LEATHERのパタンナーさんにインタビューさせていただいた内容をご紹介しました。
なんかこうやってものづくりの裏側を知れるのって良いですよね。
僕自身とても勉強になりますし、それを皆さんとも共有して一緒に知見を高めていけるのが良いなって思いました。

実はこうやって対談形式の構成で記事を書くのは初めてだったんですよ。
それもあって今回の記事は、かつてないくらい時間がかかりました。
ご本人の言葉って1つ1つに重みがあるので…いいプレッシャーを感じながら編集させていただきました(笑)
ぜひ皆さまからのご感想も頂けると幸いです!
そしてなにより今回の記事を読んで、皆さんの革ジャン愛がもっと深まれば僕も嬉しい限りです。
僕の拙い構成で読みにくい箇所もあったかと思いますが、最後までご一読いただきありがとうございました。
A LEATHERの皆さま、山岡さん。
この度はご協力ありがとうございました!
それでは今週はこのあたりで。
最後までご覧いただきありがとうございます!
山岡さんのインスタグラム:@rikiyayamaoka
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