こんにちは、KENです。
やっと革ジャンの季節に入った!と思っていたら、一瞬で冬になりましたね…。
ヒートテックなどの機能性インナーを活用して、まだまだ革ジャンをメインに楽しみたいと思います!
皆さんのおすすめ機能性インナーなどあれば教えてください。
さて!
今週のテーマは『革ジャンの“アーム(袖)のシルエット”』についてです。
革ジャンを選ぶ際、全体的なシルエットの重要性というのは皆さん重々実感されているかと思います。
しかし!
“シルエット”といっても、大事なのは身頃(ボディ)のシルエットだけではありません!
今回は、身頃よりも重要とも言える“アームのシルエット”について見ていきたいと思います。
ぜひ最後までチェックしていただけると嬉しいです。
革ジャン全体のシルエット
このブログで何度もお伝えしているように、革ジャンを選ぶ際に“シルエット”というのは非常に重要なポイントになってきます。
どれだけデザインが好みでも…
どれだけ革の質が良くても…
革ジャン全体のシルエットが自身の体型に合っていない、もしくは自分好みでなければ、それは自分にとっての最高の一着にはなり得ない可能性が高くなります。
以前革ジャン好き70名にアンケートを行った際、「革ジャンを選ぶ時に一番重視するのは?」という質問に対し、4割以上の方が「サイズ感(シルエット)」と答えました。
つまり革ジャン玄人の多くの方々は、革ジャンを選ぶ際“革ジャンのシルエット”に重きを置いているということが分かります。
革ジャンの“アームのシルエット”
それではここからが今週の本題です。
今回のテーマである“アームのシルエット”。
革ジャンの“身頃(脇下~ウエスト~裾元にかけて)のシルエット”を意識されている方は多いと思います。
ではアーム(腕周り)のシルエットはどうでしょうか?
アームのシルエットって意外と見落としがちですが、全体の印象を大きく左右する重要なポイントだと思っています。
かくいう僕はというと、アームのシルエットにはかなりこだわりを持っています。
実際に自分の革ジャンをオーダーした際や革ジャンをプロデュースさせていただいた際、身幅のシルエットよりも修正回数が多かったのはアームのシルエットです。
僕にとって革ジャンのアームのシルエットは、それくらい重要度の高いディテールなのです。
アームのシルエットで印象は変わる?
アームのシルエットが変わることで、本当に全体的な印象も変わってくるのでしょうか?
実際に見比べてみるとご覧の通り。
左のモデルはアームにゆとりがあり、右の方はアームがジャストな設計になっています。
もちろん同じデザインの革ジャンではないので一概には言えませんが、結構印象は変わると思いませんか?
確かに身頃のシルエットの方が、全体の印象を決める割合は大きいと思います。
しかしそれでもアームのシルエットによって、全体の印象が変わってくるのは間違いありません。
また身頃のシルエットはファスナーの開け閉めによっても見え感は変わってくるのに対し、アームのシルエットは調整不可(袖口を除く)。それだけ慎重に吟味する必要があると考えています。
アームのシルエットの変化によって与える印象
ではアームのシルエットが変わることで、どのように革ジャンコーデに与える印象が変わるのでしょうか。
レザージャケットに限らず、基本的にはアームが太くなれば男っぽくカジュアルな印象に。
アームが細くなれば、スタイリッシュでモードな印象に映るものです。
分かりやすいところでいうと、アメジャンとロンジャン。
無骨で男臭いアメリカンスタイルのライダースジャケットは、アームがゆったりと設計されている傾向があります。
一方でロンジャンはというと、英国紳士のようにスタイリッシュに着こなせるよう、基本的にはタイトに設計されていることが多いモデルです。
(もちろん双方に例外はありますし、日本人に合わせたシルエット設計のブランドも多数あります)
これはどちらが良くてどちらが悪いということではなく、この印象の違いを把握した上で自分の好みのシルエットを選ぶことが大事ということです。
ちなみに個人的には基本タイトめが好みですが、若干(つまめるくらいの)ゆとりがあった方が僕は好きです。
ただこの絶妙な塩梅が難しいんですよねー。
過度に細すぎるシルエットは…
個人的には「タイトめのシルエットが好み」と言いましたが、これも細ければ良いというわけではありません。
たまに腕のラインが浮き出るほどビタビタに細いシルエットの革ジャンを見かけますが、いき過ぎるとどうしても“時代遅れ感”が出てきてしまいます。
というのも、20年ほど前に流行っていたレザージャケットというのが、まさにバッチバチにタイトなつくり(特に腕周り)のレザージャケットだったからです。
ちょうどのエディ・スリマンによる“ディオールオム”が登場し、上下ともにタイトシルエットが大流行していた時代です。
そんな背景もあって、タイトすぎるシルエットのレザージャケットを着ていると「なんか20年前の着こなしっぽいな」っていう印象を与えかねません。
最近ではそこまでアームを絞った革ジャンって少ないですが、スタンダードな着こなしを好まれるのなら過度にタイトなシルエットは避けた方が良いと思います。
余談ですが、
中古市場で2000年代前半のドメブラ(アタッチメントやシェラック、リチウムオムなど)からリリースされたレザージャケットに袖を通すとびっくりするくらいビタビタです(笑)
あと当時少し流行っていた“EKAM (エカム)”ってレザーブランド。
この革ジャンのタイトさは凄まじかったですよ!
(EKAMのレザージャケット)
今見るとかなり攻めてますね…
ベストなアームのシルエット
それでは最後に、“革ジャンのアームシルエットのベストな選び方”についてお話したいと思います。
前述したように、大前提としてアームのシルエットは“好みで選ぶ”のが基本です。
自分のファッションスタイルやテイスト、そして体型。
それらによって自身のベストシルエットというのは変わってくるものです。
また革の厚みや質感によっても見え方は変わるので、皆さんに共通した“シルエットの正解”は無いということを念頭に入れておいてください。
その点を踏まえた上で、僕自身がアームのシルエットを選ぶ時に気をつけているポイントは2つあります。
まず1つは、サイドから見た時の“身幅とアームのシルエットバランス”。
そしてもつ1つは、“インナーに中肉厚のニットを着用できるかどうか”。
僕は革ジャンを選ぶ際、この2つを基準に判断しています。
身幅とアームのシルエットバランス
“身幅とアームのシルエットバランス”。これはめちゃくちゃ大事です。
身頃シルエットに対してアーム細すぎると、相対的に体が広く見えるため、見た目のバランスが悪くなってしまいます。
鏡でサイドから見た際に、「身幅に対してアームが細すぎないか」という点に注意して選んでみてください。
特にダブルライダースは、開けて着用した際身幅が広がって見えるので要注意です。
インナーに中肉厚のニットを着用できるかどうか。
もう1つの基準は、“インナーに中肉厚のニット(もしくはスウェット)を着用できるかどうか”という点。
実際ショップなどで試着した際、パーカを羽織らせてもらった上で革ジャンを試着して判断するということを必ずします。
僕の中では、中肉厚のスウェットを入れれなとちょっと細いかなと判断します。
これも腕の太さによって個人差はあるのですが、1つの指標として試していただいてもいいかもしれません。
僕のベストなシルエット
過去いくつもの革ジャンを着用してきましたが、ブランドによってアームのシルエットは結構変わってきます。
僕が着用した革ジャンのシルエットをいくつか並べてみます。
(アディクトクローズ)
(ジェームスグロース)
(ルイスレザー)
(ストラム)
(アンダーカバー)
(エーレザー)
(イアデレザー/オーダー分)
既存ブランドの中から、強いて理想のシルエットバランスを挙げるとすれば……
ルイスレザーのタイトフィットですかね。
さすがは計算された完成度の高いパターン設計だと感じます。
あと細かいポイントでいうと、袖元にかけて若干テーパードがかっているシルエットが好みです。
実際に僕がプロデュースさせていただいたLiugoo+のライダースは、ルイスレザーのアームシルエットをベースに袖元にかけて少しテーパードさせたシルエットに設計しました。
自分で設計したので当たり前なのですが、このシルエットが自分にとってはベストなんです。
まとめ
ということで今週は『革ジャンのアームのシルエット』をテーマに、実は見落としがちなアームのシルエットについてお話ししていきました。
革ジャンを選ぶ際、“アームのシルエット”というのも非常に重要なポイントだということが共感いただけたのではないでしょうか。
ただカスタムオーダーをのぞいては、腕周りのサイズ調整ができるブランドというのはほぼありません。
もし他ブランドの革ジャンで迷っていたり、サイズで悩んでいる場合、“アームのシルエット”という視点も選ぶ基準に加えてあげても良いかと思います。
オーバーサイズ、ビッグシルエットが定着している時代。
ジャストサイズを選ぶ革ジャンだからこそ、シルエットの細部にまで気を遣ってあげてもいいのではないでしょうか。
それでは本日はこのあたりで。
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